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小王子 第二章 羊(五ー八)

小王子 第二章 羊(五ー八)

作者: 风一宛 | 来源:发表于2019-01-08 15:32 被阅读0次

小王子 第二章 羊(五)

「んー、ダメだよ。この羊はひどい病気だ。違うのを描いて。」

 僕は描き直した。

 男の子は僕を気遣って(気遣うーきづかう)、優しく微笑んだ(微笑むーほほえむ)。

 「よく見て、これは羊じゃないでしょう。雄羊(おひつじ)だよね。角(つの)があるもの。」

 そこで僕はまた描き直した。

 けれどそれも前の二つと同じように拒絶(きょぜつ)された。

 「この羊は年を取りすぎているよ。僕、長生きする(ながいき)羊がほしいの。」

  我慢も限界に近づいていた。修理を始めなければと焦っていた。(焦るーあせる)

 小王子 第二章 羊(六)

 僕は、ざっと書きなぐった(書きなぐるー乱暴に書く)絵を男の子に投げ渡した(投げ渡すーなげわたす)。

 「これは羊の箱だ。君が欲しがっている羊はこの中にいるよ。」

 すると驚いたことに、この小さな審査員(しんさいん)の顔が、ぱっと輝いたのだ。

 「ぴったりだよ。僕が欲しかったのは、この羊さ。ねえ、この羊、草をいっぱい食べるかな?」

 「どうして?」

 「僕の所はとっても小さいから。」

 「大丈夫だよ。君にあげたのはとっても小さな羊だからね。」

 「そんなに小さくないよ。あれ、羊は寝ちゃったみたい。」

 こうして僕は、この小さな王子様と知り合いになった。

小王子 第二章 羊(七)

 王子様がどこから来たのか分かるまで、かなり時間がかかった。王子様は、僕にはたくさん質問をしてくるのに、こちらからの質問にはほとんど耳を貸さなかったので。少しずつ全てが明らか(あきらか)になっていったのは、王子様が偶々(たまたま)口にした言葉からだった。それは、初めて僕の飛行機を見た時のことだ。

 「何、これ?」

 「飛行機。空を飛ぶんだ。僕の飛行機さ。」

  空を飛べると自慢げ(じまんげ)に話していたら、王子さまは大声(おおごえ)で言った。

 「え?じゃあ、君は空から落っこちてきたんだ。(落っこちるーおっこちる)」

 「まあ、そうだなあ。」

 「あ、それはおかしいね。」

小王子 第二章 羊(八)

 王子さまは可愛い声で笑い出したが、僕はかなりいらいらした。自分を襲った(襲うーおそう)災難を真面目に受け取ってほしかったのだ。しかし王子さまは続けてこう言った。

 「それじゃ、君も空から来たんだね。どの星から来たの?」

 その瞬間(しゅんかん)、王子様がなぜここにいるのかという疑問に、さっと光が差し込んだように感じて、僕はすぐに尋ねた。

 「君は、よそ(他所)の星から来たのかい?」

 しかし王子さまは答えず、飛行機を見て、そっと首を振っただけだった。

 「これに乗ってきたのなら、そんなに遠くからじゃないよね。」

 そう言うと、物思い(ものおもい)に沈んでいった。(沈むーしずむ)

 

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