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日语美文鉴赏:風立ちぬ/堀辰雄

日语美文鉴赏:風立ちぬ/堀辰雄

作者: 静学日语 | 来源:发表于2019-04-04 23:40 被阅读0次

    堀辰雄的文字细腻而温婉,给人以清新隽永之感。本文节选自长篇小说《起风了》的序文部分。作者以简洁的笔调为读者描绘出一幅水彩画般的夏日图景,图画中,作者和妻子相依在碧浪一般的草地上,轻风阵起,场面十分温馨。这一场景曾被动画大师宫崎骏再现于同名电影《起风了》之中,给观众留下了深刻的印象。

    風立ちぬ・序曲

    それらの夏の日々、一面に薄の生い茂った草原の中で、お前が立ったまま熱心に絵を描いていると、私はいつもその傍らの一本の白樺の木陰に身を横たえていたものだった。そうして夕方になって、お前が仕事をすませて私のそばに来ると、それからしばらく私達は肩に手をかけ合ったまま、遥か彼方の、縁だけ茜色を帯びた入道雲のむくむくした塊りに覆われている地平線の方を眺めやっていたものだった。ようやく暮れようとしかけているその地平線から、反対に何物かが生れて来つつあるかのように……

    那些夏日,每当你站在野芒繁茂的草原中认真作画时,我总会躺在一旁的白桦树荫下。我们就这样一直待到黄昏,直到结束一天绘画的你来到我身旁。我们依偎着望向遥远的地平线, 那里正覆盖着大团大团的积雨云,它们都镶着暗红色的边。在终于日暮沉沉的地平线那里,仿佛正在孕育着什么……

    そんな日の或る午後、(それはもう秋近い日だった)私達はお前の描きかけの絵を画架に立てかけたまま、その白樺の木陰に寝そべって果物を齧っていた。

    就在这样的某个午后(当时已经临近秋天了),我们把你画了一半的画立在画架上,然后便斜倚在白桦树下啃起水果。

    砂のような雲が空をさらさらと流れていた。そのとき不意に、何処からともなく風が立った。私達の頭の上では、木の葉の間からちらっと覗いている藍色が伸びたり縮んだりした。

    云絮仿佛细砂一般流过天空。这时,不知何处掠过轻风阵阵,在我们的头顶,树叶间可以瞥见青空时隐时现。

    それと殆んど同時に、草むらの中に何かがばったりと倒れる物音を私達は耳にした。それは私達がそこに置きっぱなしにしてあった絵が、画架と共に、倒れた音らしかった。

    几乎就在同时,草丛中传来了什么东西扑通倒下的声音。那好像是我们挂在画架上的画,和画架一起倒了下来。

    すぐ立ち上って行こうとするお前を、私は、いまの一瞬の何物をも失うまいとするかのように無理に引き留めて、私のそばから離さないでいた。お前は私のするがままにさせていた。

    你想立刻起身查看,然而我却仿佛在担心会失去眼前的这一瞬间,硬是把你拉住了。我不想你从我身边离开,而你也依从了我。

    風立ちぬ、いざ生きめやも。

    纵然疾风起,人生不言弃。

    ふと口を衝いて出て来たそんな詩句を、私は私に靠れているお前の肩に手をかけながら、口の裡で繰り返していた。それからやっとお前は私を振りほどいて立ち上って行った。

    你靠着我,我一边把手搭在你的肩头,一边在口中重复着这句不经意间念出的诗。后来你拉开我的手臂站起身。

    まだよく乾いてはいなかったカンヴァスは、その間に、一面に草の葉をこびつかせてしまっていた。それを再び画架に立て直し、パレット・ナイフでそんな草の葉を除りにくそうにしながら、「まあ!こんなところを、もしお父さんにでも見つかったら……」

    还没有完全干透的画布这会儿已经沾满了草叶。你一边把画架又支了起来,一边用调色刀仿佛很吃力地刮着这些草叶:“哎呀,刚才要是让你父亲看见了可就……”

    お前は私の方を振り向いて、なんだか曖昧な微笑をした。

    你回头转向我,绽出了一抹带有暧昧的微笑。

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