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【日语共读】《心》夏目漱石(86)

【日语共读】《心》夏目漱石(86)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2018-11-24 01:22 被阅读1次

    《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。

     私はそれを封じて出す前に母に向かっていった。

    「先生に手紙を書きましたよ。あなたのおっしゃった通り。ちょっと読んでご覧なさい」

     母は私の想像したごとくそれを読まなかった。

    「そうかい、それじゃ早くお出し。そんな事は他(ひと)が気を付けないでも、自分で早くやるものだよ」

     我封好信,在寄出之前对母亲说。

        “给先生的信写好了,是按您的意思写的。您看看吧。”

        正如我预料的,母亲没有看。

        “是么?那就赶快发走吧。这种事就是别人不提醒,自己也该早办的。”

      母は私をまだ子供のように思っていた。私も実際子供のような感じがした。

     「しかし手紙じゃ用は足りませんよ。どうせ、九月にでもなって、私が東京へ出てからでなくっちゃ」

      「そりゃそうかも知れないけれども、またひょっとして、どんな好(い)い口がないとも限らないんだから、早く頼んでおくに越した事はないよ」

      「ええ。とにかく返事は来るに極(きま)ってますから、そうしたらまたお話ししましょう」

     母亲仿佛还把我当个孩子,其实我也觉得自己象个孩子。

        “可是光寄信还不够。不管怎样,九月份我得到东京去一趟。”

        “也许该那样做吧。可是,说不定凑巧有什么好的工作哪,最好是早拜托他。”

        “是呵。反正回信是一定要来的,那时再说吧。”

       私はこんな事に掛けて几帳面(きちょうめん)な先生を信じていた。私は先生の返事の来るのを心待ちに待った。けれども私の予期はついに外(はず)れた。先生からは一週間経(た)っても何の音信(たより)もなかった。

      「大方(おおかた)どこかへ避暑にでも行っているんでしょう」

     私は母に向かって言訳(いいわけ)らしい言葉を使わなければならなかった。そうしてその言葉は母に対する言訳ばかりでなく、自分の心に対する言訳でもあった。私は強(し)いても何かの事情を仮定して先生の態度を弁護しなければ不安になった。

      这一点,我倒相信办事认真的先生,一心盼着他的回信。但是,我的期待终于落空了。过了一个星期,依然不见先生半点回音。

        “大概他到什么地方避暑去了吧。”

        我不能不对母亲说些解释的话。这不仅是对母亲,对我自己的内心也是一种安抚。尽管有些牵强,可我要不假设个什么情由为先生开脱一下,心里便觉得不安。

      私は時々父の病気を忘れた。いっそ早く東京へ出てしまおうかと思ったりした。その父自身もおのれの病気を忘れる事があった。未来を心配しながら、未来に対する所置は一向取らなかった。私はついに先生の忠告通り財産分配の事を父にいい出す機会を得ずに過ぎた。

     我常常忘了父亲的病,想尽早去东京。连父亲自己也常常忘记自己的病。他担心未来,却又对未来不作半点安排。我始终没有找到机会,按先生的忠告向父亲提出分财产的事情。

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