今天主播 启琳 为我们继续带来
日本文学《蟹工船》(14)
では、はじめましょう!
蟹工船(14)
無電室では受信機が時々小さい、青白い火花(スパアクル)を出して、しきりなしになっていた。とにかく経過を見るために、皆は無電室に行った。
「ね、こんなに打っているんです。――だんだん早くなりますね」
係は自分の肩越しに覗(のぞ)き込んでいる船長や監督に説明した。――皆は色々な器械のスウィッチやボタンの上を、係の指先があち、こち器用にすべるのを、それに縫いつけられたように眼で追いながら、思わず肩と顎根(あごね)に力をこめて、じいとしていた。
电报室里面,收报机时不时蹦出青白色的小火花,蹦个不停。不管怎样,大家都去电报室看情况。
“看,这么打的,越打越快。”报务员向隔着自己肩头窥看的船长和监工解释。
人们的视线像被缝在上面似的追逐报务员的指尖在各种仪器开关he按钮上灵巧滑动,不由自主地收紧肩膀和下颚,纹丝不动。
船の動揺の度に、腫物(はれもの)のように壁に取付けてある電燈が、明るくなったり暗くなったりした。横腹に思いッ切り打ち当る波の音や、絶えずならしている不吉な警笛が、風の工合で遠くなったり、すぐ頭の上に近くなったり、鉄の扉(とびら)を隔てて聞えていた。
脓包一般安在墙上的电灯随着船体摇晃时明时暗。剧烈打在船舷的波浪声、不断拉响的不吉利的警笛声忽而随风远去,忽而近在头顶,忽而隔铁门传来。
ジイ――、ジイ――イと、長く尾を引いて、スパアクルが散った。と、そこで、ピタリと音がとまってしまった。それが、その瞬間、皆の胸へドキリときた。係は周章(あわ)てて、スウィッチをひねったり、機械をせわしく動かしたりした。が、それッ切りだった。もう打って来ない。
係は身体をひねって、廻転椅子をぐるりとまわした。
「沈没です!……」
滴——、滴——,随着长长的尾音,火花四溅开来。这当儿,声音陡然止息。那一瞬间,大家心头一震。报务员慌忙拧动开关或快速捣鼓仪器,但毫无反应,电报不再打来。
报务员扭动身体转一圈转椅:
“沉没......”
頭から受信器を外(はず)しながら、そして低い声で云った。「乗務員四百二十五人。最後なり。救助される見込なし。S・O・S、S・O・S、これが二、三度続いて、それで切れてしまいました」
それを聞くと、船長は頸とカラアの間に手をつッこんで、息苦しそうに頭をゆすって、頸をのばすようにした。無意味な視線で、落着きなく四囲(あたり)を見廻わしてから、ドアーの方へ身体を向けてしまった。そして、ネクタイの結び目あたりを抑えた。――その船長は見ていられなかった。
他从头上摘下耳机,低声说道,“船上乘有四百二十五人,最后关头,救助无望。S.O.S、S.O.S.,持续两三次后再无声息。”
船长听了,手插进脖颈和领口之间,痛苦地摇头,伸长脖子以空漠的视线惶惶然环视四周,而后朝门口转过身去,按住领带结。船长从未有过这副样子。
本期主播
栏目/日语共读
翻译/林少华
主播/启琳
小编/小小铭
责编/日语之声
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