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【日语共读】《心》夏目漱石(120)

【日语共读】《心》夏目漱石(120)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-01-23 16:08 被阅读1次

       《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。

     父が叔父にそういう風(ふう)な話をしたというのもあり得(う)べき事と考えました。しかしそれは私が叔父にいわれて、始めて気が付いたので、いわれない前から、覚(さと)っていた事柄ではないのです。だから私は驚きました。驚いたけれども、叔父の希望に無理のないところも、それがためによく解(わか)りました。私は迂闊(うかつ)なのでしょうか。あるいはそうなのかも知れませんが、おそらくその従妹に無頓着(むとんじゃく)であったのが、おもな源因(げんいん)になっているのでしょう。私は小供(こども)のうちから市(し)にいる叔父の家(うち)へ始終遊びに行きました。ただ行くばかりでなく

、よくそこに泊りました。そうしてこの従妹とはその時分から親しかったのです。あなたもご承知でしょう、兄妹(きょうだい)の間に恋の成立した例(ためし)のないのを。私はこの公認された事実を勝手に布衍(ふえん)しているかも知れないが、始終接触して親しくなり過ぎた男女(なんにょ)の間には、恋に必要な刺戟(しげき)の起る清新な感じが失われてしまうように考えています。香(こう)をかぎ得(う)るのは、香を焚(た)き出した瞬間に限るごとく、酒を味わうのは、酒を飲み始めた刹那(せつな)にあるごとく、恋の衝動にもこういう際(きわ)どい一点が、時間の上に存在しているとしか思われないのです。一度平気でそこを通り抜けたら、馴(な)れれば馴れるほど、親しみが増すだけで、恋の神経はだんだん麻痺(まひ)して来るだけです。私はどう考え直しても、この従妹(いとこ)を妻にする気にはなれませんでした。

    我也觉得这样做固然方便,父亲也可能跟叔叔这样说过。但是,这却是我听他这样说才知道的,以前并不记得有过此事,因此我很惊讶。虽然我惊讶,但知道叔叔的要求也并没有什么不妥,我可能迂腐,也许就是个迂腐的人,但主要原因大概还是对堂妹漫不经心吧。我从孩子时起,就常常去市里的叔叔家玩耍,不仅是去,还常常住在那里,那时候就跟这位堂妹很亲近。你也知道吧,还从没有过兄妹之间恋爱的先例。也许我在随意引伸这公认的事实,但是我总觉得经常在朝夕相处过于亲近的男女之间,会失去相爱所需的刺激的清新感觉。正如闻到香味只在焚香的一瞬间,品酒只在刚喝的一刹那,爱情的冲动也只存在于倾刻之间。一旦平静地度过这一阶段时,越来越驯熟,可是增加的只是亲密,而爱情的神经却渐渐麻痹下来。我无论怎样反复思索,也不想娶这位堂妹作妻子。

 叔父(おじ)はもし私が主張するなら、私の卒業まで結婚を延ばしてもいいといいました。けれども善は急げという諺(ことわざ)もあるから、できるなら今のうちに祝言(しゅうげん)の盃(さかずき)だけは済ませておきたいともいいました。当人に望みのない私にはどっちにしたって同じ事です。私はまた断りました。叔父は厭(いや)な顔をしました。従妹は泣きました。私に添われないから悲しいのではありません。結婚の申し込みを拒絶されたのが、女として辛(つら)かったからです。私が従妹を愛していないごとく、従妹も私を愛していない事は、私によく知れていました。私はまた東京へ出ました。

    叔叔说,若依我的主张,推迟到我毕业前结婚也可以,但是他又加上一句:俗话说‘为善宜速’,如果可能,想在现在就办完喜酒。我觉得对象不称心,早办晚办还不是一回事?我拒绝了。叔叔拉长了脸,堂妹也哭了。她并不是因为不能跟我结婚才难过的。是因为一个女人,被人拒绝了结婚的要求而痛苦的。我很明白,正如我不爱她,她也不爱我。我又到东京去了。

 

主播介绍

本期主播:晋助

本期编辑:LMN

责任编辑:日语之声

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