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【日语共读】《心》夏目漱石(129)

【日语共读】《心》夏目漱石(129)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-02-07 23:23 被阅读1次

           《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路

    私は早速(さっそく)その家へ引き移りました。私は最初来た時に未亡人と話をした座敷を借りたのです。そこは宅中(うちじゅう)で一番好(い)い室(へや)でした。本郷辺(ほんごうへん)に高等下宿といった風(ふう)の家がぽつぽつ建てられた時分の事ですから、私は書生として占領し得る最も好い間(ま)の様子を心得ていました。私の新しく主人となった室は、それらよりもずっと立派でした。移った当座は、学生としての私には過ぎるくらいに思われたのです。

    “我很快就搬进了这家,租了头一次来时同孀妇谈话的房间。这是宅中最好的一间房子。因为那时本乡台一带正稀稀落落地也盖起一些高等公寓式的住宅,所以我知道,作为一个学生,我已经得到了最好的房间。我成了这所房子的主人。我的房子要比他们的漂亮多了。刚搬来时我还觉得,一个学生住得这样好有点过于奢侈。

     室の広さは八畳でした。床(とこ)の横に違(ちが)い棚(だな)があって、縁(えん)と反対の側には一間(いっけん)の押入(おしい)れが付いていました。窓は一つもなかったのですが、その代り南向(みなみむ)きの縁に明るい日がよく差しました。

        在八张草席大的房间里,壁龛横侧有交错的搁板,走廊对面一侧有一间壁橱。虽然没有一扇窗子,可是明亮的阳光却能充分照到朝南的走廊上。

     私は移った日に、その室の床(とこ)に活(い)けられた花と、その横に立て懸(か)けられた琴(こと)を見ました。どっちも私の気に入りませんでした。私は詩や書や煎茶(せんちゃ)を嗜(たし)なむ父の傍(そば)で育ったので、唐(から)めいた趣味を小供(こども)のうちからもっていました。そのためでもありましょうか、こういう艶(なま)めかしい装飾をいつの間にか軽蔑(けいべつ)する癖が付いていたのです。

         我搬来的那天,看见房间里的壁龛上摆着插花,和一张戳放在花旁的琴。花和琴我都不喜欢。我自幼是在嗜好诗书、烹茶的父亲身边长大的,所以从孩子时便有中国式的风雅情趣。也许是为此吧,不知不觉养成一种蔑视这种艳丽装饰的习性。

     私の父が存生中(ぞんしょうちゅう)にあつめた道具類は、例の叔父(おじ)のために滅茶滅茶(めちゃめちゃ)にされてしまったのですが、それでも多少は残っていました。私は国を立つ時それを中学の旧友に預かってもらいました。それからその中(うち)で面白そうなものを四、五幅(ふく)裸にして行李(こうり)の底へ入れて来ました。私は移るや否(いな)や、それを取り出して床へ懸けて楽しむつもりでいたのです。ところが今いった琴と活花(いけばな)を見たので、急に勇気がなくなってしまいました。後(あと)から聞いて始めてこの花が私に対するご馳走(ちそう)に活けられたのだという事を知った時、私は心のうちで苦笑しました。もっとも琴は前からそこにあったのですから、これは置き所がないため、やむをえずそのままに立て懸けてあったのでしょう。

     我父亲在世时收集的家具古董,大部分都被叔叔糟蹋了。不过,多少还留下一点儿,我离开故乡时,全寄存在中学时代的朋友那儿,只在其中拣出四、五幅有趣的,没作任何包装便塞在行李底下了。刚搬来时,我准备拿出来挂在壁龛里欣赏的。可是,一看见这琴和插花,我突然失去了勇气。后来当我听说,最初这花是特意为我而插的,不由得心中暗暗苦笑起来。琴却是以前就放在这里的,可能因为没有适当的地方,只好戳在这儿



    主播介绍

    本期主播:开心花甲粉

    本期编辑:LMN     

    责任编辑:日语之声

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