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【日语共读】《蜜柑》连载(01)

【日语共读】《蜜柑》连载(01)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-04-22 16:04 被阅读1次

    主人公“我”在火车上面见到了一个头发干枯,衣着邋遢的乡下小姑娘在乘车去当女佣的途中,拼命打开车窗,目的是把自己带着的仅有的几个金黄的橘子送给了特地前来送行的弟弟们。在这篇文章中作者摒弃以往的借助历史传奇故事和暗黑的写作语言风格,完全转向根据自己的亲身经历从正面入手来刻画整个的故事全貌。作者观察细致,抓住旅途中一点小小的片段,用白描的手法,着力刻画了主人公“我”的厌世与百无聊赖与小姑娘虽然衣着邋遢却拥有一颗美好的心灵。两方面形成鲜明的对比,给人留下深刻的印象。突出了当时底层人民的质朴积极的纯真的思想品格给作者带来新的希望。


    蜜柑 01

     

    或ある曇った冬の日暮である。私わたくしは横須賀よこすか発上り二等客車の隅すみに腰を下して、ぼんやり発車の笛を待っていた。とうに電燈のついた客車の中には、珍らしく私の外に一人も乗客はいなかった。外を覗のぞくと、うす暗いプラットフォオムにも、今日は珍しく見送りの人影さえ跡を絶って、唯ただ、檻おりに入れられた小犬が一匹、時々悲しそうに、吠ほえ立てていた。これらはその時の私の心もちと、不思議な位似つかわしい景色だった。私の頭の中には云いようのない疲労と倦怠けんたいとが、まるで雪曇りの空のようなどんよりした影を落していた。私は外套がいとうのポッケットへじっと両手をつっこんだまま、そこにはいっている夕刊を出して見ようと云う元気さえ起らなかった。 が、やがて発車の笛が鳴った。私はかすかな心の寛くつろぎを感じながら、後うしろの窓枠まどわくへ頭をもたせて、眼の前の停車場がずるずると後ずさりを始めるのを待つともなく待ちかまえていた。ところがそれよりも先にけたたましい日和下駄ひよりげたの音が、改札口の方から聞え出したと思うと、間もなく車掌の何か云い罵ののしる声と共に、私の乗っている二等室の戸ががらりと開いて、十三四の小娘が一人、慌あわただしく中へはいって来た、と同時に一つずしりと揺れて、徐おもむろに汽車は動き出した。一本ずつ眼をくぎって行くプラットフォオムの柱、置き忘れたような運水車、それから車内の誰かに祝儀の礼を云っている赤帽――そう云うすべては、窓へ吹きつける煤煙ばいえんの中に、未練がましく後うしろへ倒れて行った。私は漸ようやくほっとした心もちになって、巻煙草まきたばこに火をつけながら、始めて懶ものうい睚まぶたをあげて、前の席に腰を下していた小娘の顔を一瞥べつした。

     

    冬天的一个夜晚,天色阴沉,我坐在横须贺发车的上行二等客车的角落里,呆呆地等待开车的笛声。车里的电灯早已亮了,难得的是,车厢里除我以外没有别的乘客。朝窗外一看,今天和往常不同,昏暗的站台上,不见一个送行的人,只有关在笼子里的一只小狗,不时地嗷嗷哀叫几声。这片景色同我当时的心境怪吻合一的。我脑子里有说不出的疲劳和倦怠,就像这沉沉欲雪的天空那么阴郁。我一动不动地双手揣在大衣兜里,根本打不起精神把晚报掏出来看看。不久,发车的笛声响了。我略觉舒展,将头靠在后面的窗框上,漫不经心地期待着眼前的车站慢慢地往后退去。但是车子还未移动,却听见检票口那边传来一阵低齿木屐的吧嗒吧嗒声;霎时,随着列车员的谩骂,我坐的二等车厢的门咯嗒一声拉开了,一个十三四岁的姑娘慌里慌张地走了进来。同时,火车使劲颠簸了一下,并缓缓地开动了。站台的廊柱一根根地从眼前掠过,送水车仿佛被遗忘在那里似的,戴红帽子的搬运夫正向车厢里给他小费的什么人致谢——这一切都在往车窗上刮来的煤烟之中依依不舍地向后倒去。我好容易松了口气,点上烟卷,这才无精打采地抬起眼皮,瞥了一下坐在对面的姑娘的脸。



    主播 | 小执

    小编 | reno

    责编 | 日语之声

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