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【日语共读】《挪威的森林》连载 29

【日语共读】《挪威的森林》连载 29

作者: 日语之声 | 来源:发表于2018-12-19 18:08 被阅读3次

    01

    「さあね、でもいいじゃないか。どれも綺麗な写真だもの。誰がやってるにせよ、ありがたいことじゃない」と僕は慰めた。

    “不知道。唉!管他的。这些照片都很好看呀!不管是谁干的,都算不上什么坏事嘛!”我安慰他。


     「そりゃまあそうだけどさ、気持わるいよね」と彼は言った。

    “话是不错,可是让人觉得很不舒服呀!”他说。


     そんな突撃隊の話をすると直子はいつも笑った。彼女が笑うことは少なかったので、僕もよく彼の話をしたが、正直言って彼を笑い話のたねにするのはあまり気持の良いものではなかった。彼はただあまり裕福とはいえない家庭のいささか真面目すぎる三男坊にすぎなかったのだ。そして地図を作ることだけが彼のささやかな人生のささやかな夢なのだ。誰がそれを笑いものにできるだろう?

    每当我说起“突击队”,直子就笑个不停。由于直子很少笑,我便常说些“突击队”的事引她发笑,不过老实说,把他当作笑话来说,实在让人不怎么愉快。因为他不过是一个不算富裕的家庭中的三男。一个过于严肃的小孩而已。而这个小孩的平凡人生中的一个小小的梦,不过就是做地图而已。又有谁能拿它当笑话来讲?


     とはいうものの<突撃隊ジョーク>は寮内ではもう既に欠くことのできない話題のひとつになっていたし、今になって僕が収めようと思ったところで収まるものではなかった。そして直子の笑顔を目にするのは僕としてもそれなりに嬉しいことではあった。だから僕はみんなに突撃隊の話を提供しつづけることになった。

    话虽如此,但“突击队”的笑话早已成了宿舍的固定笑料之一,事到如今就算我想收回也收不回来了。再说,我也十分乐意见到直子能开怀她笑。因此,我还是继续把“突击队”的笑话说给大家听。


     直子は僕に一度だけ好きな女の子はいないのかと訊ねた。僕は別れた女の子の話をした。良い子だったし、彼女と寝るのは好きだったし、今でもときどきなつかしく思うけれど、どうしてか心が動かされるということがなかったのだと僕は言った。たぶん僕の心には固い殻のようなものがあって、そこをつき抜けて中に入ってくるものはとても限られているんだと思う、と僕は言った。だからうまく人を愛することができないんじゃないかな、と。
     「これまで誰かを愛したことはないの?」と直子は訊ねた。
     「ないよ」と僕は答えた。
     彼女はそれ以上何も訊かなかった。

    只有一回,直子曾问过我有没有喜欢的女孩子。我便对她说了从前交往过的女孩的事。我告诉她,对方是个好女孩,自己也很喜欢和她做爱,现在也时常会想起她,但不知为什么就是不曾动过情。我说自己心中仿佛有个硬壳,极少有人能打破它、闯进来,所以也无法顺顺当当地谈恋爱。

    “你从来不曾爱过人吗?”直子问道。

    “是呀!”我答道。

    她便只问到这儿为止。

    02

    秋が終り冷たい風が町を吹き抜けるようになると、彼女はときどき僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は直子の息づかいをかすかに感じることができた。彼女は僕の腕に腕を絡めたり、僕のコートのポケットに手をつっこんだり、本当に寒いときには僕の腕にしがみついて震えたりもした。でもそれはただそれだけのことだった。彼女のそんな仕草にはそれ以上の意味は何もなかった。僕はコートのポケットに両手をつっこんだまま、いつもと同じように歩きつづけた。僕も直子もゴム底の靴をはいていたので、二人の足音は殆んど聞こえなかった。道路に落ちた大きなプラタナスの枯葉を踏むときにだけくしゃくしゃという乾いた音がした。そんな音を聴いていると僕は直子のことが可哀そうになった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく誰かの腕なのだ。彼女の求めているのは僕の温もりではなく誰かの温もりなのだ。僕が僕自身であることで、僕はなんだかうしろめたいような気持になった。

    秋天一过,街上呼呼地吹起寒风。走在路上,直子偶而便会偎在我身上。透过厚厚的粗呢外套,我依稀能感受到她的气息。她有时勾住我的手,有时则把手放进我的外套口袋中,真冷的时候,她会紧紧地搂着我发抖。不过,事实上便仅止于此。她的这些动作并没有其他的意味。我则常常是把两手插进外套的口袋中,和往常一样地踱步。由于我和直子两人穿的都是胶鞋,走起路来几乎一点声音也没有。不过,在踏着悬叶掉得满地的路上走时,总会发出蟋蟋嗦嗦的声音。一听见这种声音,我就觉得直子很教人同情。她所要的并不是我的臂膀,而是某个人的。她所要的也不是我的体温,而是某个人的。我觉着有些愧疚,为什么自己要是自己。

     
     冬が深まるにつれて彼女の目は前にも増して透明に感じられるようになった。それはどこにも行き場のない透明さだった。時々直子はとくにこれといった理由もなく、何かを探し求めるように僕の目の中をじっとのぞきこんだが、そのたびに僕は淋しいようなやりきれないような不思議な気持になった。

    到了浓冬,她的眼睛仿佛比从前更透明了。那是一种教人无处藏躲的透明。常常,直子仿佛探索些什么似的凝视着我的眼时,我会觉得又寂寞又难受,一种古怪的心情。



    今日主播--漓

    图文编辑 | 薪火相传

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