
各位听众小伙伴大家晚上好~
今天将由主播 みちこ为我们继续带来
佐贺的超级阿嬷(23)
では、はじめましょう!

佐贺的超级阿嬷
故事讲述了在8岁那年,小主人公德永昭广离开家乡广岛,来到佐贺的乡下老家。这里没有玩具,这里没有朋友,甚至连送他来的妈妈也转身离开,迎接德永昭广的只有低矮破旧的房屋,以及独立抚养了七个儿女的超级阿嬷。刚来阿嬷家的德永昭广无法适应这里的寒酸生活,但随着时光的流逝,德永昭广渐渐体味到了与阿嬷在一起生活所得到的幸福。
——岛田洋七
23

佐贺的超级阿嬷(23)
ばあちゃんに、「水筒ないの?」と聞くと、間髪(かんはつ)入れずに、「湯たんぽに、お茶を入れて行ったらいい」と返事が返ってきた。
「えー、湯たんぽ?」とは思ったが、何もないよりはましかと思い、俺は湯たんぽにお茶を入れてもらって家を出た。しかし、あくまで湯たんぽである。湯たんぽを紐でしょって歩く俺は、クラス中どころか、道ゆく人にまで注目の的になってしまった。
那天早上,我问外婆:"有没有水壶?"外婆很快就说:"把茶装进热水袋里拿去就行了。""啊?热水袋?"可是有总比没有好,我真的把茶装进热水袋里带出门。但那毕竟是热水袋。身上绑着热水袋走在路上,不但是我同学,连路上行人也频频侧目。
一日中、本当に恥ずかしい思いをしたのだが、遠足も終盤(しゅうばん)にさしかかっての帰り道。事態は突然変わりはじめた。走り回って遊んだ上、たくさん歩いた子供たちは、みんな喉が渇いている。友達の小さな水筒のお茶は、すでに空っぽだったが、俺の湯たんぽには、まだ三分の二ほども残っていたのだ。
我一整天都觉得丢脸死了,就在出游快要结束的回程路上,事态突然扭转。到处跑着玩耍,又走了一天,同学们都很渴,但他们那些小小的水壶都已经空了,只有我的热水袋还留下一大半的水。
「徳永君、まだお茶あるの?」「飲ませて!」と、みんなが俺のところへやって来た。こちらとしても、お茶が減れば湯たんぽが軽くなるので断る理由はない。
「いいよ、いいよ」と、気前よくお茶をふるまっていたら、なんと「これ、お礼」とお菓子をくれる子まで現れたのだ。
"德永君,你还有茶吗?""给我喝一口。"大家都跑到我这边,而我也认为茶水少了,热水袋会变轻,没有拒绝的理由。"好啊,好啊。"我大方地把茶分给他们,居然有人拿点心给我说:"这个给你,谢谢。"
何しろ、よその家では「ただいま!おやつある?」と言えば、まんじゅうとかせんべいが出てくるらしいが、うちでは「おやつ、ある?」と聞けば「田中さんの柿が食べ頃だ!」と言われる始末である。湯たんぽのお茶が、お菓子に代わるなんて、『わらしべ長者(ちょうじゃ)』の気分だった。これも『湯たんぽは、足を温めるだけの道具』という既成概念にとらわれない、ばあちゃんのアイデアのお陰というものであろう。
如果在别人家里,小孩子回家时说:"我回来了,点心呢?"就会有甜馒头或饼干可吃,但是在我们家,要是问:"有点心吗?"只会听到:"田中家的柿子正是吃的时候嘞!"热水袋里的茶换来点心糖果,感觉好像"稻草富翁"①一样奇妙,这也多亏了外婆不受"热水袋只是暖脚工具"的传统观念束缚。
小学校も四年生くらいになると、俺も目覚めの頃を迎えた。それまでは全く興味のなかった金というものに、色気が出てきたのだ。学校の帰り道に、一軒だけ駄菓子屋があって、丸いガラスの入れ物にチャイナマーブルやスズメの卵、大きな飴玉などが入って陳列されていた。確か、チャイナマーブルは一個一円で、スズメの卵が二個で一円だったと思う。その店に寄り道できるのは、お金に余裕のある家の子供たちだけだった。
小学四年级时,我也到了开窍的时候。对于以前完全没兴趣的钱,我突然觉得很有吸引力了。学校到家里的路上,有一家杂货店,圆圆的玻璃罐子装着蛋糕、鹌鹑蛋、糖球等,整齐陈列着。我记得鸡蛋糕一个一元,鹌鹑蛋两个一元。放学途中能到那家小商店买东西的,只有家境宽裕的小孩。
「ちょっと寄って行くけん」「バイバイ!」手を振って駄菓子屋へと消えていく同級生を見送るのは、ひどくうらやましいものだった。木の実もいいけど、たまには飴玉やアイスクリーム、ところてんだって食べたい。
"我要去看一下。""Bye-Bye!"目送挥着手走进杂货店的同学,心里非常羡慕。树上的果子虽然也好吃,但我偶尔也想吃吃糖球、冰激凌或凉粉什么的。
① 日本童话中,以一根稻草不断换到许多东西,最后变成富翁的人。

本期主播

注:本节目仅用于分享和学习交流,不得转用商用,内容版权归原作者所有。若有侵权,请在作品下方留言,我们会尽快删除。

主播/みちこ
小编/小小铭
责编/日语之声
栏目/佐贺的超级阿嬷
网友评论