そのようにして学年が終り、春がやってきた。僕はいくつか単位を落とした。成続は平凡なものだった。大半がCかDで、Bが少しあるだけだった。直子の方は単位をひとつも落とすことなく二年生になった。季節がひとまわりしたのだ。
这样,第一学年终了,春天到来。我有几个学分没拿到,成绩平平。大部分都是C或D,B只有几个。直子则全部通过。四季已然交替了一回。
四月半ばに直子は二十歳になった。僕は十一月生まれだから、彼女の方が約七ヵ月年上ということになる。直子が二十歳になるというのはなんとなく不思議な気がした。僕にしても直子にしても本当は十八と十九のあいだを行ったり来たりしている方が正しいんじゃないかという気がした。十八の次が十九で、十九の次が十八、―それならわかる。でも彼女は二十歳になった。そして秋には僕も二十歳になるのだ。死者だけがいつまでも十七歳だった。
四月中旬,直子满二十岁。我是十一月生的,她等于大我七个月左右。直子满二十岁了,我总觉得有点不可思议。我总觉得不论是我,或是直子,都应该在十八、十九之间来来去去才对。十八,接着十九;十九,接着十八这样我才能接受。但是她已经满二十岁了。然后,秋 天一到我也会满二十岁。只有死去的人永远都是十七岁。
02
直子の誕生日は雨だった。僕は学校が終ってから近くでケーキを買って電車に乗り、彼女のアパートまで行った。一応二十歳になったんだから何かしら祝いのようなことをやろうと僕が言いだしたのだ。もし逆の立場だったら僕だって同じことを望むだろうという気がしたからだ。一人ぼっちで二十歳の誕生日を過すというのはきっと辛いものだろう。電車は混んでいて、おまけによく揺れた。おかげで直子の部屋にたどりついたときにはケーキはローマのコロセウムの遺跡みたいな形に崩れていた。それでも用意した小さなロウソクを二十本立て、マッチで火をつけ、カーテンを閉めて電気を消すと、なんとか誕生日らしくなった。直子がワインを開けた。僕らはワインを飲み、少しケーキを食べ、簡単な食事をした。
直子生日那天下雨。下课后,我在附近买了蛋糕,跟着搭电车到她的住处。因为我曾对她说过既然满二十岁了,还是稍微庆祝一下好了。我想如果换作是我的生日,我也会希望这么做吧!孤伶伶地过二十岁生日的滋味一定不好受。这一天的电车不但挤,又晃得厉害。蛋糕晃到 直子的屋子里时,已形同古罗马露天剧场的遗迹一般残缺不全了。不过,我们还是用火柴点燃二十支准备好了的蜡烛,然后又拉上窗,关掉电灯,这么一来,果然就像个有模有样的生日。直子还开了一瓶酒。我们一面喝酒,一面吃蛋糕,非常简单的一餐。
今日主播--漓
图文编辑 | 薪火相传
责任编辑 | 日语之声
注:本节目仅用于分享和学习交流,不得转用和商用,内容版权归原作者所有。若有侵权,请在作品下方留言,我们会尽快删除。
网友评论