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《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。
奥さんははたして留守でした。下女(げじょ)も奥さんといっしょに出たのでした。だから家(うち)に残っているのは、Kとお嬢さんだけだったのです。私はちょっと首を傾けました。今まで長い間世話になっていたけれども、奥さんがお嬢さんと私だけを置き去りにして、宅(うち)を空けた例(ためし)はまだなかったのですから。私は何か急用でもできたのかとお嬢さんに聞き返しました。お嬢さんはただ笑っているのです。私はこんな時に笑う女が嫌いでした。若い女に共通な点だといえばそれまでかも知れませんが、お嬢さんも下らない事によく笑いたがる女でした。しかしお嬢さんは私の顔色を見て、すぐ不断(ふだん)の表情に帰りました。急用ではないが、ちょっと用があって出たのだと真面目(まじめ)に答えました。下宿人の私にはそれ以上問い詰める権利はありません。私は沈黙しました。
夫人果然没在家,女佣人也一起出去了,所以留在家里的只有K和小姐。我心里稍微想了一下,以前,虽然很长时间都受到夫人的关照,却从没有只把小姐和我留在家里出门的先例。于是我问小姐有什么要紧事么?她只是笑了笑。我讨厌在这种时候笑的女人。也许可以说这是年轻女子的共同特点,小姐也是常常无端发笑的。但是,她一看到我的脸色,便马上恢复了平常的神情,认真地答道,不是什么急事,有点事出去了。我是个房客,自然无权再追问下去,便不作声了。
私が着物を改めて席に着くか着かないうちに、奥さんも下女も帰って来ました。やがて晩食(ばんめし)の食卓でみんなが顔を合わせる時刻が来ました。下宿した当座は万事客扱いだったので、食事のたびに下女が膳(ぜん)を運んで来てくれたのですが、それがいつの間にか崩れて、飯時(めしどき)には向うへ呼ばれて行く習慣になっていたのです。Kが新しく引き移った時も、私が主張して彼を私と同じように取り扱わせる事に極(き)めました。その代り私は薄い板で造った足の畳(たた)み込める華奢(きゃしゃ)な食卓を奥さんに寄附(きふ)しました。今ではどこの宅(うち)でも使っているようですが、その頃(ころ)そんな卓の周囲に並んで飯を食う家族はほとんどなかったのです。私はわざわざ御茶(おちゃ)の水(みず)の家具屋へ行って、私の工夫通りにそれを造り上(あ)げさせたのです。
我换过衣服刚要就座时,夫人和女佣人回来了。不大一会儿,就到了大家在晚饭桌上见面的时间。当时住公寓一切都按客人待遇,所以每逢晚饭都由女佣送来。可是这种习惯不知不觉变了,变成吃饭时被请到她们那里去吃。K刚搬来的时候,我就叮嘱过她们,招待他一定要跟我一样。为此我送给夫人一张薄板、折腿的华丽饭桌。现在几乎一般家庭都用这种桌子了,而那时候,却没有几家能围着这样的桌子吃饭的。这是我特意到‘茶之水’(注:地名,在东京都本乡区)的家具店,按照我的设计定做的。
私はその卓上で奥さんからその日いつもの時刻に肴屋(さかなや)が来なかったので、私たちに食わせるものを買いに町へ行かなければならなかったのだという説明を聞かされました。なるほど客を置いている以上、それももっともな事だと私が考えた時、お嬢さんは私の顔を見てまた笑い出しました。しかし今度は奥さんに叱(しか)られてすぐ已(や)めました。
夫人在这张饭桌前对我解释说,因为那天饭馆不能按时送饭来,所以不得不上街给我们买吃的去了。我想,确实是这样,只要是有房客,这也是理所当然的。这时小姐又望着我笑了起来,但是给夫人一喝,马上收住了。
主播介绍
本期主播:魏衍
本期编辑:LMN
责任编辑:日语之声
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