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【日语共读】《心》夏目漱石(179)

【日语共读】《心》夏目漱石(179)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-05-06 23:32 被阅读0次



    《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。



     「Kはなかなか奥さんとお嬢さんの話を已(や)めませんでした。しまいには私(わたくし)も答えられないような立ち入った事まで聞くのです。私は面倒よりも不思議の感に打たれました。以前私の方から二人を問題にして話しかけた時の彼を思い出すと、私はどうしても彼の調子の変っているところに気が付かずにはいられないのです。私はとうとうなぜ今日に限ってそんな事ばかりいうのかと彼に尋ねました。その時彼は突然黙りました。しかし私は彼の結んだ口元の肉が顫(ふる)えるように動いているのを注視しました。彼は元来無口な男でした。平生(へいぜい)から何かいおうとすると、いう前によく口のあたりをもぐもぐさせる癖(くせ)がありました。彼の唇がわざと彼の意志に反抗するように容易(たやす)く開(あ)かないところに、彼の言葉の重みも籠(こも)っていたのでしょう。一旦(いったん)声が口を破って出るとなると、その声には普通の人よりも倍の強い力がありました。

        “K一个劲儿地问夫人和小姐,一直问到我也无法回答。我觉得厌烦,却更觉得奇怪。当我想起以前谈话总是由我提起她们那时的他时,我就无论如何不能不注意到他的样子变了。我终于忍不住问他,今天为什么尽谈这些事呢?那时,他突然沉默了。但是我注意到他双唇紧闭的肌肉,似乎颤动起来。他本来是个沉默寡言的人,而且有个毛病,平时一要说什么,嘴唇总先不由自主地抽搐着。仿佛他的嘴唇在故意反抗他的意志,不肯轻易打开,连他那语言的分量也给封闭了似的。然而,一旦声音破口而出,就比一般人倍加有力。

    彼の口元をちょっと眺(なが)めた時、私はまた何か出て来るなとすぐ疳付(かんづ)いたのですが、それがはたして何(なん)の準備なのか、私の予覚はまるでなかったのです。だから驚いたのです。彼の重々しい口から、彼のお嬢さんに対する切ない恋を打ち明けられた時の私を想像してみて下さい。私は彼の魔法棒のために一度に化石されたようなものです。口をもぐもぐさせる働きさえ、私にはなくなってしまったのです。

        看了一阵他的嘴唇,我马上察觉到他又要说什么了。但这是否就是当真的有什么准备么,我却没有一点预感。因此我惊呆了。请你想象一下当从他那笨重的嘴里,吐露出他对小姐难舍难离的爱情时的我吧。他的魔棒一下子好象把我打成了化石,我连蠕动嘴唇的功能都没有了。

    その時の私は恐ろしさの塊(かたま)りといいましょうか、または苦しさの塊りといいましょうか、何しろ一つの塊りでした。石か鉄のように頭から足の先までが急に固くなったのです。呼吸をする弾力性さえ失われたくらいに堅くなったのです。幸いな事にその状態は長く続きませんでした。私は一瞬間の後(のち)に、また人間らしい気分を取り戻しました。そうして、すぐ失策(しま)ったと思いました。先(せん)を越されたなと思いました。

        那时我简直恐惧成了一团,或者说,痛苦成了一团。总之我凝固成一团。从头顶到脚底,突然象岩石或钢铁一般坚硬起来,甚至连呼吸的弹性也没有了。幸而这种状态没有持续多久,凝固瞬间之后我又恢复了常态。于是我马上又想到,糟了,给他抢在前头了。

    主播介绍

    本期主播:酥饼

    本期编辑:晋助

    责任编辑:日语之声   

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