美文网首页语言·翻译日语日语共读
【日语共读】《心》夏目漱石(93)

【日语共读】《心》夏目漱石(93)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2018-12-13 21:50 被阅读1次

       《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。

     こうした落ち付きのない間にも、私(わたくし)はまだ静かに坐(すわ)る余裕をもっていた。偶(たま)には書物を開けて十頁(ページ)もつづけざまに読む時間さえ出て来た。一旦(いったん)堅く括(くく)られた私の行李(こうり)は、いつの間にか解かれてしまった。私は要(い)るに任せて、その中から色々なものを取り出した。私は東京を立つ時、心のうちで極(き)めた、この夏中の日課を顧みた。私のやった事はこの日課の三(さん)が一(いち)にも足らなかった。私は今までもこういう不愉快を何度となく重ねて来た。しかしこの夏ほど思った通り仕事の運ばない例(ためし)も少なかった。これが人の世の常だろうと思いながらも私は厭(いや)な気持に抑(おさ)え付けられた。

      在这样不安的日子里梦我仍有静坐的余暇,甚至偶尔还能连续看上十几页的书。原来打好的行李不知什么时候全解开了,我从里面取出各种要看的书籍。检查了一下在离开东京之前,曾计划过要在这个暑假里复习的功课,做的还不到计划的三分之一。这种不愉快从前也不止一次地重复过。可象如今这样不顺当的暑假,还从来没有遇到过。我虽然觉得这是世之常情,却仍然感到苦闷的压抑。

    

    私はこの不快の裏(うち)に坐りながら、一方に父の病気を考えた。父の死んだ後(あと)の事を想像した。そうしてそれと同時に、先生の事を一方に思い浮べた。私はこの不快な心持の両端に地位、教育、性格の全然異なった二人の面影を眺(なが)めた。

 私が父の枕元(まくらもと)を離れて、独り取り乱した書物の中に腕組みをしているところへ母が顔を出した。

   

   我心绪惆怅地坐着,一面思索着父亲的病情,想象着他死后的情景,同时,又想起了先生。我就是在这种两头都郁闷的心情中,凝望着这两个人的地位、修养和性格都截然不同的面影。

    当我离开父亲的枕边,抱着胳膊在杂乱的书籍中独坐想着的时候,母亲走来了。

 「少し午眠(ひるね)でもおしよ。お前もさぞ草臥(くたび)れるだろう」

 母は私の気分を了解していなかった。私も母からそれを予期するほどの子供でもなかった。私は単簡(たんかん)に礼を述べた。母はまだ室(へや)の入口に立っていた

    当我离开父亲的枕边,抱着胳膊在杂乱的书籍中独坐想着的时候,母亲走来了。

    “睡会儿午觉吧,你一定也累了。”

    母亲并不理解我的心情。我也不是她理想中的孩子。我简单地问候了一声。母亲依然站在门口。

「お父さんは?」と私が聞いた。

「今よく寝てお出(いで)だよ」と母が答えた。

 母は突然はいって来て私の傍(そば)に坐(すわ)った。

「先生からまだ何ともいって来ないかい」と聞いた。

 母はその時の私の言葉を信じていた。その時の私は先生からきっと返事があると母に保証した。しかし父や母の希望するような返事が来るとは、その時の私もまるで期待しなかった。私は心得があって母を欺(あざむ)いたと同じ結果に陥った。

「もう一遍(いっぺん)手紙を出してご覧な」と母がいった。

   “我爹怎样了?”我问。

    “现在睡熟了。”母亲答道。

    母亲突然走进来坐在我身旁,问道:

    “先生那里还是没有一点音信么?”

    母亲很相信我那时的话。那时我向她保证过,先生一定会回信的。但是,回信就能满足父母的期望,我却连想也没想。这简直就如同我在故意欺骗母亲似的。

    “再发一封信看看吧。”母亲说。

   

主播介绍

本期主播:开心花甲粉

本期编辑:LMN

责任编辑:日语之声

   

 注:本节目仅用于分享和学习交流,不得转用和商用,内容版权归原作者所有。若有侵权,请在作品下方留言,我们会尽快删除。



相关文章

网友评论

    本文标题:【日语共读】《心》夏目漱石(93)

    本文链接:https://www.haomeiwen.com/subject/jydihqtx.html