皆さん、こんばんは、ヒマワリです。
今天我们继续来共读芥川龙之介先生的小说《鼻子》。
では、始めましょう。

芥川龍之介
内供は、不足らしく頬をふくらせて、黙って弟子の僧のするなりに任せて置いた。勿論弟子の僧の親切がわからない訳わけではない。それは分っても、自分の鼻をまるで物品のように取扱うのが、不愉快に思われたからである。内供は、信用しない医者の手術をうける患者のような顔をして、不承不承に弟子の僧が、鼻の毛穴から鑷子けぬきで脂あぶらをとるのを眺めていた。脂あぶらは、鳥の羽の茎くきのような形をして、四分ばかりの長さにぬけるのである。
内供不满意般地鼓起腮帮子,一声不响地听任徒弟去办。当然,他不是不知道徒弟是出于一番好意的。但自己的鼻子给当做一件东西那样来摆弄,毕竟觉得不愉快。内供那神情活像是一个由自己所不信任的医生来开刀的病人似的,迟迟疑疑地瞥着徒弟用镊子从鼻子的毛孔里钳出脂肪来。脂肪的形状犹如鸟羽的根,一拔就是四分来长。
やがてこれが一通りすむと、弟子の僧は、ほっと一息ついたような顔をして、
――もう一度、これを茹でればようござる。
と云った。
这一完,弟子和尚才吐一口气,说道:“再烫一回就成啦。”
内供はやはり、八の字をよせたまま不服らしい顔をして、弟子の僧の云うなりになっていた。
内供仍然皱着眉,装着不平似的脸,依了弟子的话。
さて二度目に茹でた鼻を出して見ると、成程、いつになく短くなっている。これではあたりまえの鍵鼻と大した変りはない。内供はその短くなった鼻を撫なでながら、弟子の僧の出してくれる鏡を、極きまりが悪るそうにおずおず覗のぞいて見た。
把烫过两次的鼻子伸出来一看,果然比原先短多了,跟一般的鹰勾鼻子差不离。内供边抚摸着变短了的鼻子,边腼腆地悄悄照着徒弟替他拿出来的镜子。
鼻は――あの顋の下まで下っていた鼻は、ほとんど嘘のように萎縮いしゅくして、今は僅わずかに上唇の上で意気地なく残喘ざんぜんを 保っている。所々まだらに赤くなっているのは、恐らく踏まれた時の痕あとであろう。こうなれば、もう誰も哂わらうものはないにちがいない。――鏡の中にある内供の顔は、鏡の外にある内供の顔を見て、満足そうに眼をしばたたいた。
那鼻子,——那一直拖到下面的鼻子,现在已经难以置信的萎缩了,只在上唇上面,没志气的保着一点残喘。各处还有通红的地方,大约是踏过的痕迹。这样再没有人笑话他,是一定的了。——镜中的内供的脸,看着镜外的内供的脸,满足的眨了眨眼睛。
今天的共读到此结束,感谢大家的收听。
では、おやすみなさい。
本期监制: 日语之声
本期小编: 沫 言
本期主播: ヒマワリ
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