《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。
我々が首尾よく試験を済ましました時、二人とももう後(あと)一年だといって奥さんは喜んでくれました。そういう奥さんの唯一(ゆいいつ)の誇(ほこ)りとも見られるお嬢さんの卒業も、間もなく来る順になっていたのです。Kは私に向って、女というものは何にも知らないで学校を出るのだといいました。Kはお嬢さんが学問以外に稽古(けいこ)している縫針(ぬいはり)だの琴だの活花(いけばな)だのを、まるで眼中に置いていないようでした。私は彼の迂闊(うかつ)を笑ってやりました。そうして女の価値はそんな所にあるものでないという昔の議論をまた彼の前で繰り返しました。彼は別段反駁(はんばく)もしませんでした。その代りなるほどという様子も見せませんでした。私にはそこが愉快でした。彼のふんといったような調子が、依然として女を軽蔑(けいべつ)しているように見えたからです。女の代表者として私の知っているお嬢さんを、物の数(かず)とも思っていないらしかったからです。今から回顧すると、私のKに対する嫉妬(しっと)は、その時にもう充分萌(きざ)していたのです。
我们顺利地考完时,夫人为我们高兴地说,还有最后一年了。而且夫人唯一夸耀的小姐,不久也要毕业。K对我说,女人就这样什么都不懂地出了学校。仿佛他根本不把小姐课外学习的针黹、操琴、插花等功课放在眼里。我笑他太迂阔。于是我又在他面前重复起我过去的那个议论,女人的价值并不在这里。他没有特别反对,可也没显出赞成的样子。这一点我感到高兴。因为他那种‘哼、哼’的口气,仿佛依然看不起女人,而且也不把我曾当做代表所有女人的小姐放在眼里,现在回想起来,我对K的嫉妒那时就已经有了充分的苗头。
私は夏休みにどこかへ行こうかとKに相談しました。Kは行きたくないような口振(くちぶり)を見せました。無論彼は自分の自由意志でどこへも行ける身体(からだ)ではありませんが、私が誘いさえすれば、またどこへ行っても差支(さしつか)えない身体だったのです。私はなぜ行きたくないのかと彼に尋ねてみました。彼は理由も何にもないというのです。宅(うち)で書物を読んだ方が自分の勝手だというのです。私が避暑地へ行って涼しい所で勉強した方が、身体のためだと主張すると、それなら私一人行ったらよかろうというのです。しかし私はK一人をここに残して行く気にはなれないのです。私はただでさえKと宅のものが段々親しくなって行くのを見ているのが、余り好(い)い心持ではなかったのです。私が最初希望した通りになるのが、何で私の心持を悪くするのかといわれればそれまでです。私は馬鹿に違いないのです。果(はて)しのつかない二人の議論を見るに見かねて奥さんが仲へ入りました。二人はとうとういっしょに房州(ぼうしゅう)へ行く事になりました。
我同K商量暑假应该上哪儿去玩玩。听他的口气,好象不想去的样子。当然他也不是可以随意去哪儿的人。不过只要我邀请,他还是哪儿都可以去的。我问他为什么不想去,他说也没什么理由,觉得在家里看书对自己更适当。我提议找个避暑胜地,在比较凉爽的地方学习更有益于身体的时候,他却说,要是那样,你一个人去好了。但是,我不想让他独自留在家里,只要看到他同家里人渐渐亲近起来,我就感到很不自在。如果说我已达到了最初希望的目的,为什么心里又这样不自在呢?问题便出在这里。我真是个傻瓜。夫人实在看不过去我们这没完没了的争吵,便来调解。最后,我们决定一起去房州。
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本期主播:あや
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