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【日语共读】《心》夏目漱石(175)

【日语共读】《心》夏目漱石(175)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-04-28 20:40 被阅读1次

    


《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。



   「私はKに向ってお嬢さんといっしょに出たのかと聞きました。Kはそうではないと答えました。真砂町(まさごちょう)で偶然出会ったから連れ立って帰って来たのだと説明しました。私はそれ以上に立ち入った質問を控えなければなりませんでした。しかし食事の時、またお嬢さんに向って、同じ問いを掛けたくなりました。するとお嬢さんは私の嫌いな例の笑い方をするのです。そうしてどこへ行ったか中(あ)ててみろとしまいにいうのです。その頃(ころ)の私はまだ癇癪(かんしゃく)持(も)ちでしたから、そう不真面目(ふまじめ)に若い女から取り扱われると腹が立ちました。ところがそこに気の付くのは、同じ食卓に着いているもののうちで奥さん一人だったのです。Kはむしろ平気でした。お嬢さんの態度になると、知ってわざとやるのか、知らないで無邪気(むじゃき)にやるのか、そこの区別がちょっと判然(はんぜん)しない点がありました。若い女としてお嬢さんは思慮に富んだ方(ほう)でしたけれども、その若い女に共通な私の嫌いなところも、あると思えば思えなくもなかったのです。そうしてその嫌いなところは、Kが宅へ来てから、始めて私の眼に着き出したのです。私はそれをKに対する私の嫉妬(しっと)に帰(き)していいものか、または私に対してお嬢さんの技巧と見傚(みな)してしかるべきものか、ちょっと分別に迷いました。私は今でも決してその時の私の嫉妬心を打ち消す気はありません。私はたびたび繰り返した通り、愛の裏面(りめん)にこの感情の働きを明らかに意識していたのですから。しかも傍(はた)のものから見ると、ほとんど取るに足りない瑣事(さじ)に、この感情がきっと首を持ち上げたがるのでしたから。これは余事(よじ)ですが、こういう嫉妬(しっと)は愛の半面じゃないでしょうか。私は結婚してから、この感情がだんだん薄らいで行くのを自覚しました。その代り愛情の方も決して元のように猛烈ではないのです。

“我问K是不是同小姐一起出去的。K说不是,是在真砂町偶然相遇,一起搭伴回来的。我不能再问下去了。但是吃饭的时候,我又向小姐提出同样的问题。于是她又作出我一向讨厌的笑容,说上哪儿去了?你猜猜看。那时我是个急脾气,给年轻女人这样作弄,马上生气了。但在饭桌旁能察觉到的,只有夫人一个人,K仍然若无其事的样子。我简直无从分辨小姐的这种神态是有意造作的,还是出于无知天真。在年轻女子中她算是个善于思索的女子,但是,那种令我所讨厌的年轻女人的共同特点,我也并不是没有想到。然而这种讨厌却是从K来到这里之后,才在我眼里出现的。这应该归结于我对K的嫉妒呢?还是应该看做小姐对我耍弄的花招呢?我真有点茫然。至今我也决不想否认我那时的嫉妒心。经过多次反复,我清醒地意识到这种感情在爱情当中的作用。而且从第三者来看,这种感情几乎总是在无聊的琐事中得势的。这是另外一个问题,然而这种嫉妒不正是爱情的一个侧面吗?结婚以后,我觉得这种感情渐渐淡薄下来,但是,爱情也决不象以前那样强烈了。

主播介绍

本期主播:潇匠

本期编辑:晋助

责任编辑:日语之声

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