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【日语共读】《心》夏目漱石(180)

【日语共读】《心》夏目漱石(180)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-05-06 23:46 被阅读1次



    《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。



      しかしその先(さき)をどうしようという分別はまるで起りません。恐らく起るだけの余裕がなかったのでしょう。私は腋(わき)の下から出る気味のわるい汗が襯衣(シャツ)に滲(し)み透(とお)るのを凝(じっ)と我慢して動かずにいました。Kはその間(あいだ)いつもの通り重い口を切っては、ぽつりぽつりと自分の心を打ち明けてゆきます。私は苦しくって堪(たま)りませんでした。おそらくその苦しさは、大きな広告のように、私の顔の上に判然(はっき)りした字で貼(は)り付けられてあったろうと私は思うのです。いくらKでもそこに気の付かないはずはないのですが、彼はまた彼で、自分の事に一切(いっさい)を集中しているから、私の表情などに注意する暇がなかったのでしょう。彼の自白は最初から最後まで同じ調子で貫いていました。重くて鈍(のろ)い代りに、とても容易な事では動かせないという感じを私に与えたのです。私の心は半分その自白を聞いていながら、半分どうしようどうしようという念に絶えず掻(か)き乱されていましたから、細(こま)かい点になるとほとんど耳へ入らないと同様でしたが、それでも彼の口に出す言葉の調子だけは強く胸に響きました。そのために私は前いった苦痛ばかりでなく、ときには一種の恐ろしさを感ずるようになったのです。つまり相手は自分より強いのだという恐怖の念が萌(きざ)し始めたのです。

        但是,我一点没想到眼下应该怎么办,大概是没有思考的余地了吧。我呆呆地忍受着腋下难闻的汗水湿透了衬衣,一动不动。而这时的K却不住地打开象往常那样沉重的嘴巴,断断续续地倾诉着自己的内心。我痛苦极了。我觉得那痛苦的表情一定象一张很大的广告,用清晰的文字贴在我的脸上了。K无论如何是不会看不到的,但他可能把一切精力都集中在自己的事情上了吧,便无暇留意我的表情。他的自白从始至终贯穿着同样的语调,凝重、迟钝,给我一种不可轻易动摇的感觉。我的心一半在听他自白,而另一半却不断为怎么办的焦虑所扰乱。详细的内容几乎一点也没有听到,但从他的口里吐出的语调却在我胸中激荡着。因此我不仅如方才说的那样痛苦,还时时感到一种恐惧。也就是说对方比自己强的这种恐惧的念头,开始在我心里萌发了。

    Kの話が一通り済んだ時、私は何ともいう事ができませんでした。こっちも彼の前に同じ意味の自白をしたものだろうか、それとも打ち明けずにいる方が得策だろうか、私はそんな利害を考えて黙っていたのではありません。ただ何事もいえなかったのです。またいう気にもならなかったのです。

        K的倾诉大致说完时,我什么也说不出了。我也要在他面前作同样的表白呢,还是不表白的好?我并非在为盘算这种利害关系而沉默。只是什么也说不出,而且也不想说。

      午食(ひるめし)の時、Kと私は向い合せに席を占めました。下女(げじょ)に給仕をしてもらって、私はいつにない不味(まず)い飯(めし)を済ませました。二人は食事中もほとんど口を利(き)きませんでした。奥さんとお嬢さんはいつ帰るのだか分りませんでした。

        吃午饭的时候,K和我相对而坐。由女佣人伺候我们。我还从来没有吃过这样难以下咽的饭。吃饭中间,两个人几乎没有说话。也不知夫人和小姐什么时候才能回来。

    生词解析:

    ぽつりぽつり(と)

    (1)〔水滴などが落ちるさま〕滴滴答答。

    (例)雨が~降り出した。/滴滴答答地下起雨来。

    (2)〔切れ切れに続くさま〕断断续续

    (例)~話す/断断续续地讲

    (例)子どもたちを前にしておじいさんは~昔話を始めた。/老头当着孩子们慢吞吞地讲起往事来。

    かきみだす【掻き乱す】

    (1)〔かき回す〕搅乱;弄乱。

    (例)髪を~/把头发弄(蓬)乱

    (2)〔混乱させる〕制造混乱,扰乱;捣乱

    (例)心の平和を~/扰乱心绪的平静

    (例)秩序を~/扰乱秩序

    いつにない【何時にない】 与平时不同的;一反常态

    (例)彼は~ご機嫌で、われわれに食事をおごってくれた。/他与平日不同,高兴地请我们吃了饭。

    (例)彼はいつになく機嫌が悪かった/他和平日不同,情绪很坏。

    (例)彼はいつになく早起きした/他比往常起得早。

    (例)~うかぬ顔をしている/跟往常不同,显得闷闷不乐。

    きく【利く】 〔「口をきく」の形で,ものを言う?うまく話をつける〕说(话)

    (例)あいつとは口もききたくない。/和那家伙连话都懒得说。

    (例)生意気な口を~/出言不逊

    (例)大きな口を~/说大话;自吹自擂

    (例)冗談口を~/说笑话;诙谐

    主播介绍

    本期主播:Reno

    本期编辑:晋助

    责任编辑:日语之声   

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