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【日语共读】《心》夏目漱石(167)

【日语共读】《心》夏目漱石(167)

作者: 日语之声 | 来源:发表于2019-04-14 15:09 被阅读18次

           《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。



      「こんな風(ふう)にして歩いていると、暑さと疲労とで自然身体(からだ)の調子が狂って来るものです。もっとも病気とは違います。急に他(ひと)の身体の中へ、自分の霊魂が宿替(やどがえ)をしたような気分になるのです。私(わたくし)は平生(へいぜい)の通りKと口を利(き)きながら、どこかで平生の心持と離れるようになりました。彼に対する親しみも憎しみも、旅中(りょちゅう)限(かぎ)りという特別な性質を帯(お)びる風になったのです。つまり二人は暑さのため、潮(しお)のため、また歩行のため、在来と異なった新しい関係に入る事ができたのでしょう。その時の我々はあたかも道づれになった行商(ぎょうしょう)のようなものでした。いくら話をしてもいつもと違って、頭を使う込み入った問題には触れませんでした。

       “我们就这样走着,又热又累,身体自然有些失调。不过那跟生病不一样,仿佛魂不附体似的。我仍象往常那样同K说着话;但往常的心情却无影无踪了。我对他的亲切和憎恶,都变成了一种只有在旅行中才有的古怪心绪。总之,由于酷热、游泳和跑路,才使我们之间成为一种跟以往不同的新关系的吧。那时我们恰如结伴的行商,无论怎样聊天也不同平时,根本触及不到内心真情。

       我々はこの調子でとうとう銚子(ちょうし)まで行ったのですが、道中たった一つの例外があったのを今に忘れる事ができないのです。まだ房州を離れない前、二人は小湊(こみなと)という所で、鯛(たい)の浦(うら)を見物しました。もう年数(ねんすう)もよほど経(た)っていますし、それに私にはそれほど興味のない事ですから、判然(はんぜん)とは覚えていませんが、何でもそこは日蓮(にちれん)の生れた村だとかいう話でした。日蓮の生れた日に、鯛が二尾(び)磯(いそ)に打ち上げられていたとかいう言伝(いいつた)えになっているのです。それ以来村の漁師が鯛をとる事を遠慮して今に至ったのだから、浦には鯛が沢山いるのです。我々は小舟を傭(やと)って、その鯛をわざわざ見に出掛けたのです。

     

        我们就这样走到了铫子(注:地名,在千叶县)。不过途中有件例外的事,我至今没有忘记。还在没离开房州之前,我们在一个叫小凑的地方游览了鲷浦。由于那是多年前的事,而且我也没有那么大的兴趣,所以记不大清了。总之,据说那是日莲(注:日本佛教一派的教祖,信奉《法华经》,创日莲宗)诞生的村子。传说日莲诞生的那天,有两条鲷鱼冲上了海滩。从此以后,村里的渔夫们至今不敢捕鲷鱼,所以海湾里鲷鱼非常多。我们特意雇了一条小船前去观赏。

      

    主播介绍

    本期主播:行天

    本期编辑:LMN

    责任编辑:日语之声

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